Femtech Fes! Vol.14 「月経カップ入門〜サステナブルな生理用品を知ろう〜」
路面店オープンのためしばらくお休みしていました "Femtech Fes!"、9月1日に第14回を開催しました。
今回のテーマは「月経カップ入門〜サステイナブルな生理用品を知ろう〜」。
「第三の生理用品」と呼ばれている月経カップについて、基礎知識や歴史から環境問題のお話まで、3名のゲストをお招きしたっぷりお伺いしました!
北原みのり / 作家・ラブピースクラブ代表
1996年フェミニズムの視点でセックスグッズショップ「LOVE PIECE CLUB」を設立。最先端のサニタリーグッズ、プレジャートイ、フェムテックを広めている。2019年日本初のフェムテックショップ「MOOND by LPC」を大丸梅田店に出店。2019年性暴力に抗議するフラワーデモを呼びかけた。
Nami Kakizaki / My cup life 代表
海外での9年間のバックパッキング、ダイビングインストラクターの仕事を経て2年前に日本に帰国。環境問題に強く興味を持ち、帰国後パタゴニアジャパンに入社、月経カップ歴8年の経験から月経カップを日本の全ての女性におすすめするべく、マイカップライフというプロジェクトを立ち上げ活動中。
ノイハウス萌菜 /「のーぷら No Plastic Japan」代表
日本に引っ越してきてから周囲の「使い捨て」の多さに敏感になり、一人一人ができるところから変えていくべきだと感じ、2018年にプラスチックストローの代替え品となるステンレスストローブランド「のーぷら No Plastic Japan」を設立。環境保護を自分ごととしてとらえ、それぞれが無理なく日常に取り入れられる環境保護活動やそれに繋がる行動を提案し発信している。
イベントではまず、環境問題とサステナビリティについて萌菜さんに教えていただきました。のーぷら No Plastic Japan (Instagram:@noplasticjapan) のステンレスストローは、環境活動へのきっかけ、毎日一歩上を目指すためのリマインダーだといいます。環境問題というトピックに対してひとつの正解はなく、プラスチックを使わなければいけないこともある、自分で考えて取り入れていくことが大切だと学びました。
My cup life の Nami さんからは、月経カップの歴史やメリットについてお話しいただきました。
実は1930年代から存在していた月経カップ。当時のカップはラテックス製の硬いゴムで作られており、素材や使用感が改善され市場に出回るようになったのは1987年ごろだそう。
気になる使い方やサイズ選びについても詳しく教えていただきました!感染症のリスクについても、使用時間をきちんと守れば問題ないそうです(快適すぎて取り出すのを忘れないようにご注意を!)。
みのりさんからは、Nami さんからお話しいただいた1987年ごろのカップを実際に見せていただきました。天然ゴム性で土に埋めると自然に還るものだそうです。
また、日本の法律で月経カップが生理用品(医療機器)として認められるようになったのは2017年、それまでは雑品として販売するしかなかったとのこと。今はようやく選択肢が広がってきた段階かもしれません。
月経カップが紹介されている漫画も教えていただきましたので、気になる方はぜひ読んでみてください!
「私たちは繁殖している」ぶんか社
月経カップの他にも、環境に配慮して作られた生理用品をご紹介しました。例えば UK の『Daye』は、カンナビス入りオーガニックタンポンを展開しているブランドです。
・UKでは、年間20万トンの生理用品のゴミがでている。
・既存のタンポン97%はレーヨン、生物分解性のないプラスティックで作られている。
・UKでは約半数の女性がタンポンをそのままトイレに流してしまう。
といった現状をうけてタンポンの販売に取り組んでいます。月経カップはハードルが高いと感じている人にもこういった選択肢があることは嬉しいですね。
イベント最後には、ゲストの皆さんからサステナビリティな生活を自分ごとにするためのアドバイスをいただきました。生理用品や日用品の選択肢はたくさん増えてきているので、自分が使って楽しいもの、快適なものから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。
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次回の Femtech Fes! は「フェムテックを仕事にする」です。
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