Vol.14|生理について、意外と知らない7つのこと
毎月経験していても、意外と知らない生理のこと。経血は血液だけではない? 出血中に、もう修復が始まっている? 月経研究から見えてきた7つの事実を、やさしく紹介します。
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生理は身近なのに、学校で詳しく習う機会は多くありません。何がはがれ、なぜ血が出て、どうして自然に止まるのか。身体の中では、想像以上に精密なことが起きています。
今回は、産婦人科医Hilary O.D. Critchley教授らの月経研究を手がかりに、思わず誰かに話したくなる「生理の7つの事実」をまとめました。
経血は、血液だけではない
経血には血液のほか、はがれた子宮内膜の組織や粘液なども含まれています。色や粘り気がいつもの出血と違って見えるのは、そのためです。
子宮の内側を覆う子宮内膜には細い血管がたくさん通っています。内膜がはがれるときに血管が開き、組織などと一緒に体外へ出てきます。
子宮内膜は、全部なくなるわけではない
生理では子宮内膜のすべてがはがれるわけではありません。周期ごとに変化する「機能層」ははがれますが、その下の「基底層」は残ります。
この基底層が土台になり、次の周期に向けて新しい内膜がつくられます。部屋をすべて壊して建て直すのではなく、床や柱を残してリフォームするようなイメージです。
出血が終わる前から、修復は始まっている
子宮内膜は、すべてはがれ終わってから治り始めるのではありません。出血している最中から、残った基底層を土台に表面の修復が進みます。
つまり生理中の子宮では、「はがす」と「治す」が同時進行しています。この素早い修復が、毎月の出血を自然に終わらせるために欠かせません。
生理では、炎症の仕組みが活躍する
炎症という言葉は少し怖く聞こえますが、炎症は病気や感染のときだけに起こるものではありません。身体が不要な組織を片づけ、修復を始めるためにも使う仕組みです。
生理では、炎症に関わる物質や酵素が子宮内膜をはがす手助けをします。通常は限られた場所と時間で起こり、その後に収まっていきます。
一時的な「酸素不足」が、修復の合図になる
生理が始まると、子宮内膜の細い血管は一時的に収縮します。血流が減った部分では、短いあいだ酸素が少ない状態になります。
一見、身体に悪そうに思えますが、この一時的な低酸素状態が、血管や組織を修復するスイッチの一つになると考えられています。身体はピンチを、修復の合図としても利用しているのです。
経血量が多い理由は、「体質」だけではない
止血や修復のタイミングがうまくかみ合わないと、出血が多くなったり長引いたりする可能性があります。ただし原因は一つではありません。
形として見つかる原因
子宮筋腫、ポリープ、子宮腺筋症など。超音波検査などが手がかりになります。
形だけでは分かりにくい原因
排卵、血液の固まり方、薬の影響、子宮内膜の止血・修復の働きなど。
「昔から多いから」「家族もそうだから」と、自分だけで体質と決めつけなくて大丈夫です。
「何mLか」分からなくても、相談していい
経血量を家庭で正確に測るのは難しいものです。医療機関へ相談するときも、量の数字が必ず必要なわけではありません。
頻繁に交換しても漏れる、夜に何度も起きる、予定を変える、めまいや息切れがある。こうした生活への影響も、経血量や体調を考える大切な手がかりです。
自分の「いつも」を知るためのメモ
次の項目をスマートフォンや手帳に残しておくと、変化に気づきやすく、受診するときにも役立ちます。
- 出血した日数と、生理以外の時期の出血
- 生理用品の交換回数と、漏れた回数
- 血のかたまりが出たか、いつもより増えたか
- 痛みの強さと、鎮痛薬を使った回数
- 仕事・学校・睡眠・外出への影響
- めまい、息切れ、動悸、強い疲れなどの体調
この7つの事実を明らかにしてきた研究
今回参考にした論文は、産婦人科医で研究者のHilary O.D. Critchley教授の歩みと、月経研究への貢献を紹介したものです。Critchley教授らは、ホルモンの低下から炎症、血管の変化、低酸素、修復へと続く仕組みを研究し、月経を精密に調整された修復プロセスとして捉え直してきました。
気になったら、まず記録から。
出血した日数、交換回数、痛み、生活への影響を、次の周期から少しだけメモしてみませんか。生理用品の選び方に迷うときは、fermataの無料オンライン相談もご利用いただけます。
※この記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療の代わりになるものではありません。症状の感じ方や原因には個人差があります。強い痛み、急な出血量の変化、体調不良がある場合は医療機関へご相談ください。
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